参道入り口のオムレツ屋へ。
地球の歩き方を見て選んだんだ。たかがオムレツ屋と思った私らが間違いだった。
貧乏そうなかっこした私たちには、モナコのカジノくらい居心地悪かったわ〜〜。
当時の旅日記(よっぽどモンサンミッシェルに感動したので、久々につけていた。その前につけたのは、スコットランドのエジンバラ)によると......
☆参道入り口のオムレツ屋
混んでる。というか、人が待っている。
行ったら1時間待ちといわれた。
絵葉書買って、さすが観光地だ、日曜もあいてる郵便局で日本とアメリカへ向け送ったあと戻った。
予定より長く待つ。
入り口から見えるとこで、中世の修道士っぽいかっこうをしたおっさんがでっかいボウルでたまごを泡立て釜の中で、長〜い柄のついたフライパンでオムレツをやいてる。
卵液をあほほど泡立てる。(現在のコメント: たくさん卵液が入った大きなボウルを、泡だて器で、手であわ立てる。次から次へと来るお客のためにそうしつづけることはかなりの重労働だろう。)
でかいフライパンに、これまたあほほどバターを入れて溶かし、液を入れ、焼くこと何分?10分?15分?とにかく長い。ぐりとぐらを思い出す。
リアルタイム日記のスケッチ。

単なるオムレツ屋と思っていたが、上階のホテルは三ツ星、えんじのテーブルクロスの上にさらに白のテーブルクロス。
人々は、ちーーーーーーーんたら ちーーーーーーーーんたら話しながら長ーーーーーーーーい時間かけて食事する。
ワイン------>Entree------------>パン--------->オムレツと、スモークサーモン(夫)、生ハム(私)
長ぇ〜〜 さらに長ぇ〜〜
1時間30分くらいかかった?デザート頼んでたら絶対に帰りのバス逃してた。
☆オムレツ屋での驚き
壁一面に有名人の写真とサインがところせましと並んでいる。有名人ってもそこらの安っぽいのじゃなく、どっかの王さんとか首相とか高名な映画監督とか画家とか(フジタの走り書きの絵もあった)女優とか、たかがオムレツ屋に〜、とこれは驚きではないよ、単なる前置き。

☆オムレツ屋での本当の驚き(1)
スープ
soupe de poisson魚のスープを頼んだのだ。
そしたら
こんなん来た。
大スプーンに山盛りのクリーム。
生クリーム、チーズ、ねぎの小口切り、とかが魚のすり身と混じっている(現在注:ここで本当に魚のすり身が混じっていたかはなはだ疑わしい.......私がそう思い込んだのだろう)
これ、スープか?
といいながら、ちょっと一口。
クリームが............濃厚だ。ここの国民の動脈硬化発症率はさぞかし高かろう、と思う(だけでなく口に出す)
本当にスープか?
どうやって食べるのだ?
とかいいながら、今度はフランスパンをちぎってそれにつけて食べる。
(現在コメント:普段の私ならば、絶対に、これは何ですか?と聞くのだが、このときは、TシャツにGパンで、引け目を感じてたので、とても聞けなかった。)
だいぶ時間がたち、1/4ほど食ったとこで、先ほどのボーイが、英国のティーポットみたいなもんを2つ持ってきた。
あ、もしかして......と思う間もなく例のスプーンの上に注いだ。
スプーンを持ってきたあとすぐ溶けよ 何をもったいぶっとんじゃ!!
これは、田舎者(とやつらが思っている)異国の者をまどわすひっかけ食物なのではないかとひねくれものの私は強く思った。
(現在コメント:それとも、しばらくはパンにつけてお楽しみくださいってこと?あの高慢ちきなボーイの態度の記憶が薄れ掛けてきた今はそうとも思える....)
ま、そういういきさつはともかく、美味だった。
ポットの中のスープには、しじみ貝みたいな小さい貝が入っててそのだしがよ〜く出てる。赤っぽいいろはえびとかか?他のスパイスか?知らんがとにかくよっく出ただしだった。うまかった。
☆かんじんのオムレツは....
まーまー。
あっさり味。あんなにバター入ってるのに(現在注:4人前のオムレツを焼く際に、たぶん普通にスーパーで買う雪印とかのバターの四角いかたまり、あの半分は軽く入れてたよ)。
とにかく、オムレツ自体はびっくりする程うまいというわけじゃなかった。まーまー。
☆びっくりその(2)
勘定をもらって.....
グラスワインが1杯14ユーロもした。
2人で28ユーロ。
本当か??
たしかにおいしかったが、あれくらいのワインカリフォルニアじゃもっと安くのめるわ。
一人で文句いってたら夫が、ここで飲むから高いんだといった
たかがオムレツ屋のくせにーーー(現在注:だからたかがオムレツ屋じゃなかったんだってば)
(現在注: ワインの薀蓄など何もない私たちですが、その後他の土地土地でもっと安価でとびきりおいしいワインと何度もめぐりあいました。)
バス出発までの短い時間つぶし。
☆帰りのバス
たろうが食べていた飴をほったりして(注:放り投げたりして)私きれる。
そのうちたろう寝る。
☆帰りの列車
ホームで日記を書き始める。眠いし、モンサンミッシェルは確かにすごく良かったけど、思い出すのはオムレツ屋でたろうが騒いだこととか、しんどいことばっか。日記書き始めていろいろ良いことを思い出した。日記つけも大事だね。